
獅子頭の宮出しは、中央区の無形民族文化財に指定されている由緒ある儀式です。雌雄一対の獅子頭に勇壮な若衆が一斉に飛びかかり、奪い合う様は、獅子が生を受けたかのようにも見えます。今年は、2部、3部、1部の順に宮出しをしました。

そもそも獅子は、宮神輿の巡幸路を清め祓うためのもので、実際に明日(3日)宮神輿が通る同じコースをお旅所まで渡御します。連合渡御は、木遣りに続いて平岡宮司、衆議院議員の深谷隆司先生、住吉神社総代の乗車するオープンカー、6頭の獅子、そして、7基の町内神輿が続く、全長1kmにも及ぶ大行列です。先頭が西仲橋を渡るときに最後尾のお神輿はまだ佃にいるのです。

右の写真が「御旅所」です。今夜行われた「御霊移し」によって神様はすでに神社から宮神輿「八角神輿」にお移りになられていますので、明日(3日)の夜は、この御旅所で神様がお休みになられることになります。
でも一番感動したのは、2日の午後、各家庭を回っていた一軒で、多分、寝付いている方なのでしょう。数人の人に支えられて、玄関先で待っていた人に、2つの獅子頭が威勢よく、かみにいって、その方もオウオウと手をのばして。
最後に、一人が手をしっかり握って、声をかけていました。若い頃、きっと担ぎ手だったのでしょう。
VTRを撮りながら、人情を感じました。